飲食とエンタメのミックス。文化系飲食店「ボクモ」
名古屋市矢場町のオフィスビル地下1階にある“飲食とエンターテインメントの心地よいミックス”をテーマにしたお店「ボクモ」。ワインやビールを豊富に取り揃えるほか、さまざまなイベントを年間約60本開催しています。音楽ライブやトークイベントはもちろん、大学や研究機関の方と市民のコミュニケーションの場としても使用されていて、ふつうの飲食店とは一味違う個性的な遊び場として人気を集めています。
ここボクモで「おもいでばこ」を使ったデジタルサイネージが導入されていると聞き、店長の岩須直紀さんにお話をうかがいました。
自慢のワインやイベント時の写真を、日常の店内の演出に
店内には50V型の大型プラズマテレビが天吊りで設置されており、ワインのラベル写真やミュージシャンのライブ写真がスライドショーで流れていました。写真はスタッフがiPod touchを使って撮影・加工したもので、「おもいでばこ」からテレビ画面に表示されます。自然にさりげなく撮影されたイベントの写真からは、ワイワイガヤガヤと楽しそうな空気感が伝わってきました。
店長の岩須さんは「食事を楽しむために来店した新規のお客様に、『イベントもあるんだ』と興味を持ってもらえるのがうれしいですね」と語ります。
「おもいでばこ」がスタッフとお客様をつなげる
お客様はテレビ画面に表示されている写真を見て、ワインの産地を聞いたり、イベントについて質問することも多いそうです。「この銘柄は初めて見た!一杯もらえるかな?」「楽しそうなイベントだなぁ。いつやっているの?私も参加したい!」。テレビ画面に映し出される写真を通じてスタッフとお客様のコミュニケーションが生まれています。岩須さんは「ひっそりした隠れ家的なお店でもあるので、好奇心旺盛な方が多く来店されます。こちらから話しかけたり、お客様から声をかけていただいたり。コミュニケーションをとるきっかけづくりに、おもいでばこが役立っています」と話します。
iPod touchを使った注文システム導入がきっかけ
岩須さんが「おもいでばこ」を使い始めたのは、ちょうど「スマレジ」を導入するタイミングでした。「スマレジ」とは、スタッフがiPad・iPhone・iPod touch等で注文を受けて、会計も行えるクラウド型のPOSシステム。リアルタイムで売上を確認できたり、商品管理や顧客管理といったバックヤード業務なども行えます。シンプルなオペレーションで、お客様への対応をスマートにこなすことができる新しいシステムです。
「スマレジ」を採用するにあたって、注文・会計用のiPod touch、レジと機器をつなぐためのWi-Fiネットワークを整備。そして、このネットワーク内に「おもいでばこ」をプラスすることで、なんと注文・会計用のiPod touchが「おもいでばこ」用の撮影・管理デバイスとしても活用できるようになったのです。これで「おもいでばこ」を最大限に活用できる環境が整いました。
注文も撮影も、すべてスタッフの手元で
スタッフはiPod touchで注文・会計を行い、おすすめメニューやイベントの様子はそのままiPod touchで撮影。写真は「おもいでばこ」からすぐにテレビ画面へ。
「スマレジ」はスタッフの業務負担を減らし、「おもいでばこ」はスタッフとお客様をつなぐツールとして活躍。岩須さんは「うまく連携して使えるのは願ったり叶ったりでした」と話します。
特に「おもいでばこ」は、デバイス慣れしているスタッフも、そうではないスタッフもすぐに使える簡単な操作性が良かったと言います。「アルバムで管理しておけば、その日のイベントごとに再生できるのがうれしいですね。あと、容量が大きいのもありがたいです。イベントや新作メニューの写真をかなり取り込んでいますが、まだまだ余裕があります」。
今ではお店に欠かせない存在
「スマレジ」と「おもいでばこ」を使いこなせるようになった今、スタッフの意識も向上しています。「“お店の見せ方”をもっと深く考えるようになってくれましたね」と岩須さん。また、「ボクモは食の超スペシャリストがいる店ではない」とした上で、「だからこそ僕らにしか生み出せない魅力の層をたくさん用意して、ミルフィーユのように重ねているんです。「おもいでばこ」と「スマレジ」、その層をつくり出すのに欠かせない存在です」と話します。
魅力を重ねることで生まれる“ボクモらしさ”
取材当日は20時頃から音楽イベントがスタート。この日は演奏の合間に朗読を挟んで、音楽+朗読+音楽という日程でした。ブラックミュージック全般をカバーするデュオ「たかきゅう」とパーカッショニストの「カピバラやすこ」が出演し、ソウルフルな歌唱を披露しました。「軽い気持ちで楽しんでもらえれば。BGM代わりに聴いてもらってもOKです」という岩須さんの紹介のとおり、じっくりと真剣に聞き入る方もいれば、軽く横ノリしながら雑談を続ける方もいました。ただ、一曲終わればその度に全員が拍手喝采。暖かくて穏やかな空気が店内に広がっていました。
料理、お酒、イベント。そして、写真が生み出すコミュニケーション。ここにしかない魅力の層がいくつも重なり、ボクモという居心地の良い遊び場をつくり出していたのです。
使用機器
デジタルサイネージ:「おもいでばこ」PD-1000-L(2TB HDDモデル)
プラズマテレビ:日立 P50-HR02(50V型、天吊り)
店舗スタッフ用端末:iPod touch × 3台(注文と撮影に使用)
Wi-Fiルーター:WXR-2533DHP
(「おもいでばこ」および「スマレジ」Wi-Fiネットワークの中心として利用)
関連リンク
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